カテゴリー: 東京都千代田区

千代田区は、江戸期から明治維新を経て日本の中心、首都の中心として震災、戦災、再開発で幾度も建て替えられてきました。
その度に、景観は大きく変化してきましたが、土地の区画や敷地割には、むしろ古い構造が温存されています。
この都市の新陳代謝には、ここで生まれ育ったひとだけでなくさまざまな⼈々の営みやつながりが息づいています。
商店街や町会の緊密なコミュニティの結束力、歴史ある祭りを継承する精神性は、千代田の記憶を文化として培ってきました。
この時代ごとの文化のレイヤーが積層して、千代田の文化となります。千代田の価値は、過去と未来をつなぐ文化の厚みの中に存在していると言っても過言ではないでしょう。
それは、まちのしきたりつながり、洗練された振る舞い、土地への愛着や多様な表現活動など個人の身体的文化資本と⼀体となって形づくられます。
これからの都市計画・まちづくりにおいては、こうしたまちの基層文化が醸成される場がさまざまなスタイルでうまれるように、都市を構想するクリエイティブなマネジメントが非常に重要です。
公共空間の利活用や、年輪を重ねた建物のリノベーションによる新たな価値創造など、区民の創造性が喚起される場が不可欠です。
そのためにも世界的目標であるSDGsの理念を軸に、文化芸術活動、国際交流など、多様な人々の表現活動を寛容に受けとめる文化政策が求められています。

千代田区マンション